人生はじめての自由な旅。その一歩は北海道の小樽からはじまり、札幌から中山峠をへて洞爺湖の湖畔へと続きます。
友人の実家はなんと洞爺湖の湖畔にあり、国立公園の中に住んでおられる事にびっくりしました。そして私はしばらく国立公園の中でお世話になるのです。
夕食は食べきれない程の「毛ガニ」の山もり。カニに目がない私にとってはこのうえないごちそうでした。毛ガニは甘く、身がぎっしり詰まっていました。毛ガニを好きになったのもこの時です。
洞爺湖を起点に道南の旅へ
翌日は、洞爺湖の散策からはじまりました。わたしとしては、北海道にいるというだけで満足。それだけで十分だったのですが、友人からの提案で、滞在中に道南を案内してもらえることになりました。
有珠山、昭和新山を見に行きました。特に昭和新山ができた時の説明を聞き、まのあたりにしている地形に感動するとともに大自然のおそろしさをも感じました。
オロフレ峠で登別温泉へ
オロフレ峠という山道をクルマで走り、登別温泉のクマ牧場、地球岬、白老コタンなどをめぐりました。クマ牧場のクマはとてもひょうきんに見えましたが、ヒグマなので本州に生息しているツキノワグマよりも凶暴だとそれから何年もあとで知りました。
オロフレ峠は、霧がかかっていて心配性な私は谷底に落ちないかひやひやしていましたが、友人のおとうさんの運転で無事帰路につくことができました。
クルマに対する考え方がしだいに変わっていく
この時に、クルマというものに対する考え方が変わったのかも知れません。北海道のスケールの大きさにクルマは欠かせないものだということ。そして、時間に関係なく、どこへでもいける夢のある乗り物であるということ。
しかしながら、まだその時は運転免許もとっておらず、我が家にはクルマもなく、その後、自分がクルマ大好き、旅行大好きな人間になるとは夢にも思いませんでした。
函館の夜景へ
毎日が夢のようでした。そして、滞在中の最後に友人の提案で函館を案内してもらえるようになりました。大変感謝しております。
函館では、お寿司屋さんに行きました。おいしいのは勿論でしたが、その安さにもびっくりしました。そして、函館山へ。
函館と言えば、私は夜景です。地図で見る北海道が両側の海とともに、広がっていくさまがとても感動的でした。そして、その広がる景色は、これからの私の旅を誘うかのようで、また必ずこの地を踏もうと決意させるものでした。
なぜに、友人が北海道を案内してくれるのかその時の私にはわかりませんでした。勿論、育った環境が違うからなのかもしれませんが、今の私にはなんとなくわかるような気がします。
自分が体験したことや感動したことを教えてあげたい。旅のすばらしさは、一度行ったら終わりではなく、また訪れてみたくなるものではないでしょうか。