帯広へ向かった目的は、大雪山でお世話になり「帯広に来たら泊まりに来い!」と言ってくださったかたに会うためでした。
当時、初対面のかたからそんな事を言ってもらった事のなかった私にとって、その一言は衝撃的でした。
もちろん、本当にお世話になって良いものか?とかなり悩みましたが、思い切って電話をする事にしました。
快諾でした。涙が出て、北海道の人のやさしさに感謝するとともに自分もそうなりたいと思いました。
帯広は想像以上に広く道も整っていた
夕食は、とても豪華で恐縮しました。心残りなのは、お宅に到着したのが遅くなってしまった事。なかなか自分の感謝の気持ちを表現しきれなかった事などなど。
翌朝、いろいろと教えてもらった情報をたよりに然別湖~東雲湖を目指しました。
東雲湖は、かなり霧が出ていてその全貌がわかりませんでした。
然別湖と並んで、東雲湖は標高が高いため、少し寒い?ような気がしました。
このころから、私の行動に少し焦りが出てきました。
それは、今回の旅の一番の目的である「オコタンペ湖」に到達するのであろうか?という事でした。
とは言え、「オコタンペ湖」は道南であり、今までまわってきた所に比べれば、また行ける可能性もあります。
道東や道央はおそらく二度と来れないであろうという考えから、かなりの日数を滞在しました。
あ~まだまだ行きたいところばかり!
私の前に北海道の大地は、広すぎて情けをかけてはくれません。
帯広、十勝平野をあとに、日勝峠にむかいましたが、霧が凄くて途中何度も断念しようか迷いました。
しかし、無謀なわたしは、ハンドルを握ると性格が変わるタイプなので、引き返すことはありませんでした。
日勝峠で視界がはれ、気持ちも変わる
峠を越えたあたりでしょうか、急に霧が晴れました。
そうなると、今までの「ヒヤヒヤドキドキ」も消え失せ、気持ちも晴れ晴れになります。
日勝峠という峠の名前を勝手に解釈したりもしました。
さて、日勝峠を越えた私は、大きな無念が残ったままでした。
それは、「南の端っこ」に行ってない事でした。
襟裳岬よ、さようなら
そうこうして後ろ髪をひかれていると、またまたクルマから変な音がしています。
クルマを降りてみるとやはり、パンクです。
ま、走ってる距離が半端じゃないから仕方ないのかな?とか思い、トランクの荷物を道端に掘り出し、キコキコとタイヤ交換。
この旅で三回目のパンクは、タイヤ交換も慣れたものです。
しかし、次にパンク修理をするまではスペアタイヤがない為、慎重に走らなければなりません。
当時は、未舗装の道がかなり多く、舗装のありがたさを痛切しました。
勿論、夜になると山道は外灯などありません。
懲りない私は、旅の途中で聞いた、「羽衣の滝」というのを見たくなりました。
こうして、なぜか大雪山のまわりをぐるぐるしているのでした。