その日の宿を決めなくて良い。なんと気楽なすばらしい旅でしょう。スケジュールのない旅に憧れていた私にとっては、うれしくてたまりませんでした。
人間の心理の中には、端っこが好きなところがあるような気がします。
私が「とにかく北へ!」とめざしたのもそういう気持ちからかもしれません。
北海道の北の端っこへ
稚内に着いたのは明け方でした。途中、タイヤがパンクしたりしましたが、なんとか無事北の端っこの稚内に到着出来ました。
当時、クルマの知識もあまりなかったのですが、パンクをしたタイヤをなんとかしなくてはと思い、とあるガソリンスタンドに立ち寄りました。
パンクしたタイヤの箇所が悪かったのか、普通のパンク修理ではなおらないようでした。
チューブレスタイヤをチューブタイヤにして使う
新しいタイヤを買わないといけないのかな?と思っていたら、なんとチューブを入れる方法があると教えていただきました。
タイヤにはチューブタイヤとチューブレスタイヤがあるのは知っていましたが、チューブレスタイヤがパンクして、チューブを入れて使えるとはびっくりしました。
まあ、スペアタイヤとして積んでおくわけだしいいかな?と思いました。これはスペアタイヤの大きさが一緒だった頃の話です。
利尻富士の利尻島へ
さて、北海道の北のはてには2つの島があるのをご存じですか?
そう、利尻島と礼文島です。
さすがに今夜は布団で眠りたいと思っていたので民宿にお世話になる事にしました。
フェリーで利尻島まで渡ると、ありがたい事に宿のご主人が出迎えに来ててくれていました。その日の夕食には、なんと立派なカニを食べる事ができ大満足。
おまけに、新しくてきれいな部屋で、安い宿泊代からは考えられませんでした。
バフンウニの礼文島へ
翌日、クルマで利尻島を巡っていると、どうしても向かいの島にも行きたくなりました。
民宿が気に入った私は、今度は礼文島の民宿に宿をとり、またまたフェリーで渡ったのでした。
礼文島でクルマをとめて利尻島の写真をとっていると、海のほうから漁師さんが話しかけてくれました。
なにを採ってるのか聞いてみると「バフンウニ」でした。
やるから、こっちへ来いとの事。私は、ウニはあまり好きではなかったので、どうしようかなと思いました。
ま、礼文と言えば「ウニ丼」なんて話も聞いていたので、せっかくのお誘いに甘える事に。
すると、どうでしょう。私の今までの印象が全く変わるくらいおいしかったのです。甘かった記憶がありますが、いまだにあの味に出合える事はありません。
あまりに私がパクパク食べるのを見て、漁師さんは、「あまり食べ過ぎると腹こわすぞ!」
と笑っていました。